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  • 村上, 舞 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    我々はこれまでの論文において,コレット作品の女性主人公が,いかにして異性愛の破綻から脱出し,自然・動物へ傾倒し,そこに生きる道を見出していくかという過程に注目し,そのヴァリエーションとして,『ミツ』,『さすらいの女』,『私の修行時代』,『夜明け』を取り上げてきた。本稿では,同じテーマを持つLa Retraite sentimentale が,異性愛から自然へと向かうこれら一連の作品群の中で,どのような位置づけとなるか考察したい。
  • 橋本, 政子 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    『ルーゴン=マッカール』叢書第12巻の『生きる歓び』は1884年に刊行されたが,最初の構想から3年間の中断の後,筋書きや舞台背景の変更が加えられ完成した。心理的,哲学的作品にするという意図は1880年の第一準備草稿からあった。しかしゾラの現実の生活において,母親の死,文学の師であったフロベールの死,友人デュランティー,ツルゲーネフやマネの死に遭遇し,心気症(hypochondria)やペシミスムの苦しみで中断されていたのである。この作品 ...
  • 髙松, 侑矢 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    本稿は、Organization Scienceに掲載したBezrukovaら(2009)の論文“Do Workgroup aultlines Help or Hurt? A Moderated Model of Faultlines, Team Identification, and Group Performance” について、ダイバシティがグループにどのような影響をもたらすかを、「集団断層(group faultlines)」と ...
  • 矢羽田, 朋子 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    本論では,先ず第1章に於いて満洲国建国までの概観を述べ,建国以前の中国東北地域がどのような状況であったのか歴史的事実に即しながらみる。また第2章では満洲国の人口の推移ついて表を挙げる。これは満洲国の発展の様子及び,動きというものを人の動きと照らしてみる際の一つの指標となり得るものである。第3章も満洲国の発展の様子をうかがえるものの一つとして,面積についてみる。章末の地図は面積をみる際の便宜の為,満洲国の地図として一般的な昭和15年版『満 ...
  • 戸江, 千枝 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    「租税債務の認識にあたって、課税要件事実が真実存在するか否かを出発点とする」という実体的真実主義の原則は、憲法を根拠とする租税法律主義の当然の帰結であり、厳格な法解釈によって課税がなされるべきであるということを、いわば根本で支える原則であろうと考える。納税者の権利を守るために重要な前提となる。申告納税制度を採用するわが国において、まずは法令の解釈を納税者がおこなうわけであるが、法令そのものが大変複雑な現実にあっては、事後に課税の誤り(申 ...
  • 野副, 常治 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    先諸国においては、多くの国でわが国と同様、少子高齢化を迎え社会保障制度における改革の必要を余儀なくされている。年金制度も例外ではなく、少子高齢化に対応すべく様々な施策が実施されている。この少子高齢化よって大きな問題となるのが財源である。少子高齢化が急速な進行をする以前は、現役世代、つまり現在の労働生産者による年金受給者の給付を支えるというシステムによって、制度を維持してきた。しかし、現役世代の減少と高齢者人口の増加によって、現在のシステ ...
  • 胡, 琦 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    中国における新たな医療保険制度に移行して以来、数年を経た。制度の仕組みを巡り、様々な改革が行われた。たとえば、城鎮職員医保の対象者を拡大したり、三大医療保険に基づき、農民工医療保険、補充医療保険及び公務員補充医療保険などの補助的保険を拡充した。これで、医療保険の加入率が大幅に上昇してきた一方で、「受診が難しく、医療費が高い」という問題を根本的に解決したという実感が湧いていない。そもそもこの問題の原因は医療保険制度自体の問題だけではないと ...
  • 佐藤, 友梨 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    以前,中国大連の国際色豊かな環境で働いていた。そこでの経験から,「異文化を受容するとき,そこには限界性が存在するはずだ」という考えに至った。例えば,現地の狗食の習慣に対して「狗肉を食すれば,自分のアイデンティティが崩れるのではないか」と追い詰められた。しかし,この拒否感の言語化は困難であった。そこには自然科学的根拠がなく,己の価値観からきていた忌避感しかなかったからである。そこで,この言語化し難いものを,言語化しようと試みる。異文化を受 ...
  • 胡, 琦 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    中国は建国から60年余り、医療機関の整備、医療技術のレベル向上はもちろん、中国の医療体制の充実も目覚ましく進んできた。これは乳児死亡率の低下や平均寿命の伸び等の数値で示される。ところが、この10年あまりの間に、「看病難、看病貴」問題が深刻化してきた。これにつれて、医療保険制度の改革に焦点が当てられるようになった。1998年、新たな医療保険制度の創作を始めて以来、10年余りを経たが、医療保険制度は未だに成熟していないと言っても過言ではない ...
  • 城, 俊幸 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    『いつくしみ深き』という賛美歌がある。日本バプテスト連盟『新生讃美歌』(2011年)431番,日本基督教団『讃美歌』(1983年)312番,『讃美歌21』(1997年)493番,日本福音連盟『聖歌』(1986年)607番などである。これは,日本人にはなじみ深い。というのは,1910年に出版された文部省の唱歌『教科統合中学唱歌 第二集』の中に,この曲が取り入れられたからである。そこでは「星の界(ほしのよ)」というタイトルである。聞き慣れた ...
  • 萩原, 駿史 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    幸福度分析に対する関心は近年高まりを見せ,GDPに代わる,または補完する指標として幸福度を用いようとする動きがある.その背景には格差問題,環境悪化などのGDP分析だけでは把握しにくい問題が発生してきたことによる.しかし幸福度がGDPに代わる経済状況の指標となるためには,幸福度を構成するカテゴリーの中で,どのカテゴリーを優先して改善し,維持していけばいいのか方向性が定まっていない点と,イースタリン・パラドックスと整合的である経済モデルが作 ...
  • Olson, Leroy Duane (西南学院大学学術研究所Seinan Gakuin University Academic Research Institute, 2015-02)
    The second coming of Abe Shinzou with the reelection of the Liberal Democratic Party(LDP)to the lower house(shugiin)of the Japanese Diet in December 2012 was thought highly unlikely at the time of his sudden resignation ...
  • 藤野, 功一 (西南学院大学学術研究所Seinan Gakuin University Academic Research Institute, 2015-02)
  • 藤本, 滋之 (西南学院大学学術研究所Seinan Gakuin University Academic Research Institute, 2015-02)
    本稿では、動詞句の基本構造と、そこから各種の構文がどのように派生するかを考察する。1節では、VPの基本構造として、主題階層をVP-shellに組み込んだ構造(cf. 加賀2001, 2007)に、Travis(2010)におけるようなAspPを想定するsplit VPの構造を組み合わせたものを仮定する。2節では、主題階層を構成する三つのマクロな主題役(Agent, Location, Locatum)をすべて有する構文の代表として、場所 ...
  • Daugherty, Lynn Cindy (西南学院大学学術研究所Seinan Gakuin University Academic Research Institute, 2015-02)
  • 西, 理 (西南学院大学学術研究所Seinan Gakuin University Academic Research Institute, 2015-02)
  • 倉見, 智亮 (西南学院大学学術研究所Seinan Gakuin University Academic Research Institute, 2015-02)
  • 多田, 利隆 (西南学院大学学術研究所Seinan Gakuin University Academic Research Institute, 2015-02)
    物権には排他性・絶対性が認められるので、その所在や内容について外から認識できるようにしておかないと、人々が不測の不利益を被るおそれがある。そこで、物権関係はできるだけ公示すべきだという法原則が求められることになる。これを、一般的に、公示の原則という。この原則は、 物権関係を、予め定めた一定の外形すなわち公示方法と結びつけ、物権変動の成否やその対外的な主張の可否をそのような外形の有無にかからしめる制度として、各国で採用され、具体化されてい ...
  • 村山, 淳子 (西南学院大学学術研究所Seinan Gakuin University Academic Research Institute, 2015-02)
    本稿は、2014年9月20日にウィンクあいち(愛知県産業労働センター)で開催された、患者の権利宣言30周年記念シンポジウム「日本にも患者の権利法を」の第1部の講演内容を、主旨を変えない範囲で補正を加えたうえで、論説として構成したものである。基となった講演の趣旨に合わせ、通常より広い読者層を想定している。本稿は、独自の問題意識と独立のテーマを有するものであるが、基礎資料や構成部分において、素材を一にする筆者のこれまでの諸稿に依拠する箇所が ...
  • 小野寺, 雅之 (西南学院大学学術研究所Seinan Gakuin University Academic Research Institute, 2015-02)
    訴因の明示・特定というテーマに関しては、かねてから刑訴法学者の間で学術的な議論がなされているところであるが、本稿では、筆者の検事としての経験を基に、検察実務の実態や判例を分析するというアプローチにより、訴因の明示・特定について考察を加えてみた。殺人や傷害致死事犯等一般刑法犯の検討内容については次の機会に譲り、本稿では、実務上極めて特徴的な扱いがなされているところの、覚せい剤の自己使用事犯における、いわゆる「否認形式の公訴事実」による訴因 ...