小林, 博志
(西南学院大学学術研究所Seinan Gakuin University Academic Research Institute, 2016-03)
国民は違法な又は不当な行政活動とくに行政処分で権利利益を侵害された場合、救済手段として、不服申立て又は取消訴訟を提起して侵害された権利利益の回復を図ることができる。不服申立制度又は取消訴訟制度において、処分によって権利を侵害された国民は、不服申立人又は訴えの原告として、処分の違法性又は不当性を主張し、他方、処分を行った行政庁及び行政庁が所属する行政主体は、処分の適法性などを主張する。行政処分に関する一つの紛争を想定すると、原告が最後まで ...