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欧州の銀行システム改革と銀行同盟 ――「リーカネン・レポート」をめぐって――

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dc.contributor.author 尾上, 修悟 ja
dc.date.accessioned 2014-10-21T03:55:29Z
dc.date.available 2014-10-21T03:55:29Z
dc.date.issued 2014-03
dc.identifier.issn 0286-3294
dc.identifier.uri http://repository.seinan-gu.ac.jp/handle/123456789/950
dc.description.abstract 今日の欧州のソヴリン・リスクは,周知のように,銀行危機と密接に結びついている。したがって,欧州にとり,危機から脱出するためには,まずもって,この両者の連関を遮断する必要がある。銀行危機の解消は,その前提となる。とりわけ,欧州における銀行危機は,深刻な問題を引き起こす。欧州の金融システムの中核に,依然として銀行が据えられているからである。しかも,それらの銀行は,大銀行を中心にユニヴァーサル・バンクの形をとる。それは,通常のリーテール・バンキング以外に,投資バンキングやトレーディング活動を含む。さらに,かれらの一部は,保険サービスまでも組み込んだ巨大金融コングロマリットの様相を呈す。そして,かれらの相互連結性は非常に強い。その結果,欧州の銀行危機は,あまりに大きくて倒産できない(too big to fail),あるいは,あまりに結びつきが強くて倒産できない(too interconnected to fail),という問題を生み出す可能性が極めて高い。そうであれば,一刻も早く,銀行システムをより安全で健全なものにすることは,欧州の金融システムの安定にとって至上命令であろう。そうした中で,EU 域内市場監督の最高責任者であるB.バルニエ(Barnier)は,2012年2月に,フィンランド財務相のE.リーカネン(Liikanen)を長とした,「銀行の構造改革に関する高度専門グループ(以下,グループと略)」を立ち上げて,欧州銀行システムの根本的改革に着手する。その背後に,バルニエ自身の危機意識があった。今や,欧州には,銀行の十分な域外での監督もないし,また,域内での監督もない。さらに,かれらの十分なリスク・マネジメントもない。彼は,このように認識したのである。この「グループ」は2012年10月に,一般に「リーカネン・レポート(以下,レポートと略)」と称される調査・研究報告書を発表する(2)。そこでかれらは,欧州銀行システムの改革案を様々に提示した。本稿では,この「レポート」の内容を跡付けながら,その意義と課題を考えることによって,欧州の今後のあるべき銀行システムを探ることにしたい。そのことはまた,将来の欧州銀行同盟の設立を視野に入れたものである。 ja
dc.language.iso jpn ja
dc.publisher 西南学院大学学術研究所 ja
dc.title 欧州の銀行システム改革と銀行同盟 ――「リーカネン・レポート」をめぐって―― ja
dc.contributor.transcription オノエ, シュウゴ ja-Kana
dc.contributor.alternative Onoe, Shugo en
dc.publisher.alternative Seinan Gakuin University Academic Research Institute ja
dc.type.niitype Departmental Bulletin Paper ja
dc.identifier.jtitle 西南学院大学経済学論集 ja
dc.identifier.volume 48 ja
dc.identifier.issue 3・4 ja
dc.identifier.spage 139 ja
dc.identifier.epage 191 ja
dc.textversion publisher ja
jpcoar.creatorAffiliation.nameIdentifierKakenhi 37105


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