抄録:
本研究の目的は、健康教育プログラムにおいてストレスへの対処方法の一つとして用いられるリラクセーション技法の、初学者の主観的反応について検討することである。調査対象者58 名は大学生であり、授業の中で、呼吸法、筋弛緩法、自律訓練法の順に、各技法を体験し、感想(自由記述)をレポートとして提出した。記述内容を分析した結果、どの技法においても多くの対象者が肯定的な心理的変化や各技法の教示に沿った身体的変化を報告した一方で、その種類については技法による違いがみられた。これらのことについて、各技法の課題としての特性の点から考察した。