仲澤, 幸壽
(西南学院大学学術研究所Seinan Gakuin University Academic Research Institute, 2010-12)
通常の消費の理論では,暗黙の裡に消費活動の期間が一定であるとの前提を置いている.期間分析であれば,1単位期間のうちに生産と消費が同時に行われ市場が均衡するとされる.その期間を無限小に分割した形の連続分析でも,考え方は基本的に同じである.しかし,どの程度の間隔をおいて消費を実行するかは,現実生活ではしばしば調整の対象となる消費活動の一部であり,消費と生産とは異なるタイミングでなされるのが通常である.このタイミングの相違が,現実の市場で見ら ...