萩原, 駿史
(西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
幸福度分析に対する関心は近年高まりを見せ,GDPに代わる,または補完する指標として幸福度を用いようとする動きがある.その背景には格差問題,環境悪化などのGDP分析だけでは把握しにくい問題が発生してきたことによる.しかし幸福度がGDPに代わる経済状況の指標となるためには,幸福度を構成するカテゴリーの中で,どのカテゴリーを優先して改善し,維持していけばいいのか方向性が定まっていない点と,イースタリン・パラドックスと整合的である経済モデルが作 ...