Abstract:
本稿は「ドイツにおけるイタリア簿記の発展」と題する論文の後段である。前段は本誌(『商学論集』(西南学院大学),52巻1号)に,中段は本誌(『商学論集』(西南学院大学),52巻2号)に公表したところである。複式簿記としては,ドイツに移入されることによって,イタリア簿記は,はたして発展されたか,発展されたのはどこかについて,1594年にGoessens, Passchierによって出版された印刷本『イタリア人の技法に拠る簡明な簿記』を解明して,筆者なりの卑見を披瀝することにしたい。