小林, 博志
(西南学院大学学術研究所Seinan Gakuin University Academic Research Institute, 2019-08)
固定資産評価審査委員会の委員を務め、その関係で出てきたいくつかの疑問について考えてみようと思い、論文を書くことにした。最初に出てきたのが、裁決主義である。すなわち、固定資産税に不服の者は固定資産の価格について固定資産評価審査委員会に対して不服の申立て(審査の申出)を行い、そして、不服申立てに対する決定の取消しの訴えを提起して争うことができるが、この方法でしか固定資産税を争うことができないのである(地方税法434条)。すなわち、固定資産税 ...