土方, 久
(西南学院大学学術研究所Seinan Gakuin University Academic Research Institute, 2007-02)
「複式簿記」については,世界に現存する最初の印刷本『算術・幾何・比および比例全書』が,1494年にPacioli, Lucaによって出版されてから,これに遅れること約4半世紀,ドイツでは最初の印刷本『新しい技術書』が,1518年にGrammateus, Henricusによって出版される。この印刷本の1編「商人の仕訳帳,商品帳および金銭帳による簿記」に,「ドイツ固有の簿記」が解説されたのである。さらに遅れること4半世紀にかけて,1531 ...