Browsing 81.大学院研究論集 Graduate Studies by Issue Date

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  • 力久, 愛 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    カナダ・オンタリオ州トロント市で活動するMount Sinai Hospital ACTチーム(以下MACT)は,重度精神障害者のための訪問型の地域精神医療支援であるACT プログラムを実践している。活動地域には移民が多く,MACTのクライアントは白人以外の民族(中国系,韓国系,ベトナム系,タミル系など)に限定されている。そのためスタッフも全員多民族である。Ontario Common Assessment of Need(以下OCAN ...
  • 太田, 菜都美 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    エマニュエル・ボーヴ(1898-1945)の『罠』(1945) の評価は大きく二つにわけることができる。一つは「ヴィシー政権下のフランスを的確に描写した」歴史小説,戦争文学としての価値を讃えたものであり,もう一つは「個人の主観の限界」という20世紀的命題にしてボーヴの長年のテーマであるものの探求の,一つの到達点であるとするものである。前者はボーヴの「表象」の精緻さの賞賛であり,後者は「表象」の限界の告発を賛美している。本論では,こうした ...
  • 何, 劼 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
  • 岩切, 朋彦 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    独立行政法人日本学生支援機構がまとめた「平成25年度外国人留学生在籍状況調査」によると,平成25年5月1日現在の在日留学生数は135,519人,日本語学校などの日本語教育機関に在籍する留学生32,626人を含めると168,145人に上る。そのうち,「アジアのゲートウェイ」を標榜する福岡市を中心とする福岡県の留学生数は,同資料によると10,779人で,日本語教育機関在籍留学生の2928人を合わせると13,707人である。これは東京に次いで ...
  • 鄭, 鴎鳴 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
  • 新飼, 幸代 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    1999年、わが国の会計基準および監査基準は、国際的に通用する会計基準および監査基準ではないと受け取れる「警句(legend;以下、レジェンドという。)」を付され、いわゆるレジェンド問題に直面した。「レジェンド」は、当時のアメリカの5大会計事務所(以下、ビッグ・ファイブという。)からの要請によりわが国の英文監査報告書に付されたものである。わが国監査基準はその起源まで遡ると、アメリカの監査基準を範として設定を行っている。それにもかかわらず ...
  • 村上, 舞 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    我々はこれまでの論文において,コレット作品の女性主人公が,いかにして異性愛の破綻から脱出し,自然・動物へ傾倒し,そこに生きる道を見出していくかという過程に注目し,そのヴァリエーションとして,『ミツ』,『さすらいの女』,『私の修行時代』,『夜明け』を取り上げてきた。本稿では,同じテーマを持つLa Retraite sentimentale が,異性愛から自然へと向かうこれら一連の作品群の中で,どのような位置づけとなるか考察したい。
  • 橋本, 政子 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    『ルーゴン=マッカール』叢書第12巻の『生きる歓び』は1884年に刊行されたが,最初の構想から3年間の中断の後,筋書きや舞台背景の変更が加えられ完成した。心理的,哲学的作品にするという意図は1880年の第一準備草稿からあった。しかしゾラの現実の生活において,母親の死,文学の師であったフロベールの死,友人デュランティー,ツルゲーネフやマネの死に遭遇し,心気症(hypochondria)やペシミスムの苦しみで中断されていたのである。この作品 ...
  • 髙松, 侑矢 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    本稿は、Organization Scienceに掲載したBezrukovaら(2009)の論文“Do Workgroup aultlines Help or Hurt? A Moderated Model of Faultlines, Team Identification, and Group Performance” について、ダイバシティがグループにどのような影響をもたらすかを、「集団断層(group faultlines)」と ...
  • 矢羽田, 朋子 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    本論では,先ず第1章に於いて満洲国建国までの概観を述べ,建国以前の中国東北地域がどのような状況であったのか歴史的事実に即しながらみる。また第2章では満洲国の人口の推移ついて表を挙げる。これは満洲国の発展の様子及び,動きというものを人の動きと照らしてみる際の一つの指標となり得るものである。第3章も満洲国の発展の様子をうかがえるものの一つとして,面積についてみる。章末の地図は面積をみる際の便宜の為,満洲国の地図として一般的な昭和15年版『満 ...
  • 戸江, 千枝 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    「租税債務の認識にあたって、課税要件事実が真実存在するか否かを出発点とする」という実体的真実主義の原則は、憲法を根拠とする租税法律主義の当然の帰結であり、厳格な法解釈によって課税がなされるべきであるということを、いわば根本で支える原則であろうと考える。納税者の権利を守るために重要な前提となる。申告納税制度を採用するわが国において、まずは法令の解釈を納税者がおこなうわけであるが、法令そのものが大変複雑な現実にあっては、事後に課税の誤り(申 ...
  • 野副, 常治 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    先諸国においては、多くの国でわが国と同様、少子高齢化を迎え社会保障制度における改革の必要を余儀なくされている。年金制度も例外ではなく、少子高齢化に対応すべく様々な施策が実施されている。この少子高齢化よって大きな問題となるのが財源である。少子高齢化が急速な進行をする以前は、現役世代、つまり現在の労働生産者による年金受給者の給付を支えるというシステムによって、制度を維持してきた。しかし、現役世代の減少と高齢者人口の増加によって、現在のシステ ...
  • 胡, 琦 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    中国における新たな医療保険制度に移行して以来、数年を経た。制度の仕組みを巡り、様々な改革が行われた。たとえば、城鎮職員医保の対象者を拡大したり、三大医療保険に基づき、農民工医療保険、補充医療保険及び公務員補充医療保険などの補助的保険を拡充した。これで、医療保険の加入率が大幅に上昇してきた一方で、「受診が難しく、医療費が高い」という問題を根本的に解決したという実感が湧いていない。そもそもこの問題の原因は医療保険制度自体の問題だけではないと ...
  • 佐藤, 友梨 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    以前,中国大連の国際色豊かな環境で働いていた。そこでの経験から,「異文化を受容するとき,そこには限界性が存在するはずだ」という考えに至った。例えば,現地の狗食の習慣に対して「狗肉を食すれば,自分のアイデンティティが崩れるのではないか」と追い詰められた。しかし,この拒否感の言語化は困難であった。そこには自然科学的根拠がなく,己の価値観からきていた忌避感しかなかったからである。そこで,この言語化し難いものを,言語化しようと試みる。異文化を受 ...
  • 胡, 琦 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    中国は建国から60年余り、医療機関の整備、医療技術のレベル向上はもちろん、中国の医療体制の充実も目覚ましく進んできた。これは乳児死亡率の低下や平均寿命の伸び等の数値で示される。ところが、この10年あまりの間に、「看病難、看病貴」問題が深刻化してきた。これにつれて、医療保険制度の改革に焦点が当てられるようになった。1998年、新たな医療保険制度の創作を始めて以来、10年余りを経たが、医療保険制度は未だに成熟していないと言っても過言ではない ...
  • 城, 俊幸 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    『いつくしみ深き』という賛美歌がある。日本バプテスト連盟『新生讃美歌』(2011年)431番,日本基督教団『讃美歌』(1983年)312番,『讃美歌21』(1997年)493番,日本福音連盟『聖歌』(1986年)607番などである。これは,日本人にはなじみ深い。というのは,1910年に出版された文部省の唱歌『教科統合中学唱歌 第二集』の中に,この曲が取り入れられたからである。そこでは「星の界(ほしのよ)」というタイトルである。聞き慣れた ...
  • 萩原, 駿史 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-01)
    幸福度分析に対する関心は近年高まりを見せ,GDPに代わる,または補完する指標として幸福度を用いようとする動きがある.その背景には格差問題,環境悪化などのGDP分析だけでは把握しにくい問題が発生してきたことによる.しかし幸福度がGDPに代わる経済状況の指標となるためには,幸福度を構成するカテゴリーの中で,どのカテゴリーを優先して改善し,維持していけばいいのか方向性が定まっていない点と,イースタリン・パラドックスと整合的である経済モデルが作 ...
  • 野副, 常治 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-08)
    現在の日本の人口構造は、急速な少子高齢化により大きく変化している。その中で、年金や医療をはじめとする社会保障制度における負担と給付の在り方について、どのようにあるべきなのかが重要な課題となっている。2008年末、政府が決定した「中期プログラム」においては、社会保障費の安定的財源確保のため、抜本的税制改革を行うとされていたが、その改革の中心は、消費税増税による財源確保である。個人の所得税については、各種控除や税率構造の見直し、高所得者の税 ...
  • 片山, 怜 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-08)
    近年、国際結婚の増加にともない、日本から配偶者の国である海外へと移住する日本人が増えている。中でも、女性の移動の方が男性より多い。1990年頃から、国外における日本人男性の国際結婚が減少しているのに対し、同時期における日本人女性の国際結婚は、逆に増えているのが現状である。本稿では、台湾に住む日本人妻を研究対象とし、日本人女性が台湾人男性との結婚に至るプロセスとそのメカニズムを解明するとともに、異文化に暮らす日本人妻たちが、いかにしてホス ...
  • 髙松, 侑矢 (西南学院大学大学院Seinan Gakuin University Graduate School, 2015-08)
    グローバル化に伴い、メンバーの性別や人種といった労働力の属性も変化している。この変化を受けて、従来の人事制度を見直す企業も現れている。国際人的資源管理(International Human Resource Management:以下、IHRM)では、本国人材(以下、PCN)、現地人材(以下、HCN)、第三国人材(以下、TCN)を対象にしている。また、PCN の中には日本の大学・大学院を卒業した外国籍人材も含まれるので、日本企業の本社 ...