土方, 久
(西南学院大学学術研究所Seinan Gakuin University Academic Research Institute, 2005-02)
本稿は「イタリア簿記の原型」と題する論文の後段である。前段は本誌(『商学論集』(西南学院大学),51巻2号)に公表したところである。複式簿記としては,どこがイタリア簿記であるかについて,さらに,1494年にPacioloによって出版された印刷本『算術・幾何・比および比例全書』の第Ⅰ部,第9編の第11論説「計算と記録の詳説」を解明して,筆者なりの卑見を披瀝することにしたい。