第01号 (2015)
第1号
http://repository.seinan-gu.ac.jp/handle/123456789/1227
2024-03-29T08:59:58Z
2024-03-29T08:59:58Z
自動車産業における九州工場の役割─ダイハツ九州の事例─
山下, 耕介
http://repository.seinan-gu.ac.jp/handle/123456789/1235
2021-11-10T05:36:28Z
2015-08-01T00:00:00Z
自動車産業における九州工場の役割─ダイハツ九州の事例─
山下, 耕介
2015-08-01T00:00:00Z
異文化に暮らす日本人妻の適応と社会的ネットワークの意義 ―台湾なでしこ会を事例として―
片山, 怜
http://repository.seinan-gu.ac.jp/handle/123456789/1228
2021-11-10T05:36:28Z
2015-08-01T00:00:00Z
異文化に暮らす日本人妻の適応と社会的ネットワークの意義 ―台湾なでしこ会を事例として―
片山, 怜
近年、国際結婚の増加にともない、日本から配偶者の国である海外へと移住する日本人が増えている。中でも、女性の移動の方が男性より多い。1990年頃から、国外における日本人男性の国際結婚が減少しているのに対し、同時期における日本人女性の国際結婚は、逆に増えているのが現状である。本稿では、台湾に住む日本人妻を研究対象とし、日本人女性が台湾人男性との結婚に至るプロセスとそのメカニズムを解明するとともに、異文化に暮らす日本人妻たちが、いかにしてホスト社会に適応しているかについて考察する。本研究の主な目的は、異文化間で結婚し、外国に移住する日本人女性の「出会い」のパターンと台湾において日本人妻たちが自ら築き上げてきた社会的ネットワークを解明することで、日本人女性の海外での活躍及び異文化適応のプロセスを理解するとともに、日本と台湾双方の文化の違いや社会の変動によって変化していく国際結婚のあり方を模索することである。異なる文化の中に住む人々とともに生きていく日本人女性にとって、自分のアイデンティティを維持しながら、異文化にうまく適応していくためには、自分たちの社会的ネットワークを組織する必要があった。この社会的ネットワークの実態を解明することは、異文化で生活する人々の適応過程から問題点を見出すことができ、ひいては、民族間の摩擦や対立、偏見の問題に新しい視点を提供できることが期待できる。研究対象の国際結婚相手国に台湾を選んだのは以下の理由による。台湾の高度成長と国際化に伴い、日本と台湾の交流が盛んにおこなわれるようになった。1980年代後半から、台湾では民主化が進展し、1987年に戒厳令が解除されたが、それから一気に台湾における日本ブームが到来した。まず、1990年代には民主体制が確立され、1993年に日本語及び日本のテレビ番組の放送が解禁になったのに続いて、映画、雑誌、キャラクターグッズなど日本のモノが大量に輸入されるようになった。こうして日本製品が出回る中で日本語ブームが起き、台湾各地で「地球村」、「世界村」、「科見」、「永漢」などといった日本語補習班ができたほか、台湾の大学でも相次いで日本語学科が新設されるようになった。また、こうした趨勢のなかで、日本に留学する台湾人が増え、一方で、台湾での日本語教育の需要の高まりと共に、台湾で日本語教師として働く日本人も増加している。また、台湾では、台湾に居住する日本人妻が自ら組織した日本人妻の親睦会が各地にいくつも存在し、その会員数が増えている。これは、夫台湾人・妻日本人のカップルが増加していることを意味する。1975年に日本人妻の親睦会「なでしこ会」が台北に発足したのを皮切りに、台中には「桜会」、台南には「南風」、高雄には「ひまわり会」と台湾各地に次々と日本人妻の会が発足している。その他にも、国際結婚家庭の居留環境の改善を目的に活動している「居留問題を考える会」や母親になった日本人女性のための母乳の会である「ねねの会」など、国際結婚し、母国ではない国で暮らすことになった日本人妻のよりどころとなる様々な組織が存在するのである。これだけ多くの組織を発足させたということは、国際結婚した日本人女性が増えているということ、そして、これから先も増え続けるであろうということを示唆している。本稿では、日台間の人的移動に関する日本と台湾の政府統計データ、新聞雑誌記事の分析に加え、(1)今回筆者が行った台湾人男性と国際結婚をした日本人女性のライフヒストリーの聞き取り調査、及び(2)在台日本人妻の会「なでしこ会」での参与観察によって得た資料などの分析をもとに、台湾に居住する日本人妻の異文化適応における新たな展開について考察する。
2015-08-01T00:00:00Z
環境投資と財務指標の相関性を検証:日本化学企業における実証研究
Barkley, V Matthew
http://repository.seinan-gu.ac.jp/handle/123456789/1236
2021-11-10T05:36:29Z
2015-08-01T00:00:00Z
環境投資と財務指標の相関性を検証:日本化学企業における実証研究
Barkley, V Matthew
前世紀から現在までの間に、道を走る車、消費と無駄、そして環境汚染が劇的に増大している。環境汚染により生息地が破壊され、土壌劣化、水質悪化と地球温暖化が促進して深刻な状況になっている。次世代のために現代の我々が持続可能な環境を実現させる責任はある。ただし、環境的な活動は膨大な投資を必要とし、非経済的な活動であると思われてきた。また、その費用は誰が負担するべきであるのか。ハート(1995年)は多国籍企業が持つ技術、資源、と事業に取り組む地理的な特徴が環境を保護するのに有利であると述べている。だが、非経済的な活動であるならば企業側が環境的な活動に取り組む動機は何になるのか。一つは、制定された規制によるモニタリング機能である。こうして、政治が規制を定めるのは企業へ強制的同型化な効果が期待できるとデマジオとパウル(1983年)は制度的同型化理論で説明している。同じ理論の枠組みでツーら(2010年)は日本の企業は規範的同型化に強く影響され、民間からの正統性を求めることが環境的な活動に取り組む動機であると主張した。正統性を求めるための環境的な活動は膨大な費用を招く事実は社会的責任報告書(CSR)、企業の社会的業績報告書(CSP)、レスポンシブル・ケア報告書などの持続可能性報告書を見て分かる。株主資本主義である以上は意思決定プロセスで費用対効果がしばしば評価されるが、この論文は環境的な活動の投資(費用と資本的支出の合計)が財務指標に影響を与えるかを検証する。具体的に、環境的な活動が売上、利益性(純利益と流動資産)、と株主価値に正の相関性を持ち、同時に長期借入金、流動負債、と負債の合計のような会計リスクには負の相関正を持つことが確認できれば、経営者には環境に責任を持って企業を運営する動機となる。
2015-08-01T00:00:00Z
公的年金制度と税制―新たな財源を求めて―
野副, 常治
http://repository.seinan-gu.ac.jp/handle/123456789/1232
2021-11-10T05:36:28Z
2015-08-01T00:00:00Z
公的年金制度と税制―新たな財源を求めて―
野副, 常治
現在の日本の人口構造は、急速な少子高齢化により大きく変化している。その中で、年金や医療をはじめとする社会保障制度における負担と給付の在り方について、どのようにあるべきなのかが重要な課題となっている。2008年末、政府が決定した「中期プログラム」においては、社会保障費の安定的財源確保のため、抜本的税制改革を行うとされていたが、その改革の中心は、消費税増税による財源確保である。個人の所得税については、各種控除や税率構造の見直し、高所得者の税負担の引き上げなどによって所得再分配機能の充実を図り、中・低所得世帯の負担の軽減や金融所得課税の一体化なども提案されている。しかし、一方で基礎年金においては、厚生労働省が2004年の年金改正において、国民の負担を増加させないために、基礎年金の国庫負担を2分の1に引き上げるとしたが、これは、結局、国民の負担を増加させたに過ぎない。なぜなら、国庫の財源は税であり、その負担率を増加させたということは、国民の負担も同時に増加させたことに繋がるからである。単なる税率の増加は、単に国民一人ひとりの負担を増加させただけであり、本来の負担抑制になっていない。つまり、社会保険料の引き上げをしない場合でも、国庫負担を引き上げれば、それは、国民生活に重くのしかかることにつながるのである。かつて、民主党がマニフェストの中で、スウェーデンの年金制度を参考にし、所得比例年金と最低保障年金を組み合わせた新しい年金制度の導入を提案していた。この方式によって、低年金、無年金問題を
解決し、転職にも対応できると掲げている。しかし、この中でも税制の抜本的改革を中心としたものに留まっているだけで、社会保険料を含めた財源全体の改革には触れられていない。本稿では、現在の税と社会保障の一体改革が、単なる国民負担の増加に繋がるものであり、公的年金制度の根本的な問題である財源の確保と負担と給付の不公平性を解決する施策となりえていないことに言及し、負担と給付のバランスを図るためには、どのような制度改革が必要なのか、また、新たな財源をどこに求めるべきなのかについて方向性を示すものある。
2015-08-01T00:00:00Z