鬼束, 芽依
(西南学院大学博物館Seinan Gakuin University Museum, 2020-03)
日本における考古学の始まりは、一般的にE・S・モースによる大森貝塚の発掘だとされ、「近代科学としての日本考古学の出発にふさわしい」(大塚・戸沢・佐原編『日本考古学を学ぶ』1988 有斐閣:57頁)とされている。しかし、国学や本草学が盛行
していた時代には、趣味や研究の1 つとして石器や勾玉などの古器物を集め、研究・考察結果を論文として書き遺した人物が多数存在していた。そのような人物たちは、現代において考古学の先駆者として評価されており ...